「日本で一番安全安心な子ども食器」株式会社豊栄工業
インタビュー者:美和 敬弘 様、美和 敬一 様
東三河で持続可能な世界に向けて社会課題に取り組む食・食文化の創造者(東三河フードクリエイター)を見つけ、日本や世界に発信していく東三河フードクリエイター配信。
今回は「日本で一番安全安心な子ども食器」を作られている株式会社豊栄工業の美和 敬弘さん、美和 敬一さんにお話を伺いました。
Q.iiwan(いいわん)の特徴について教えてください
一般的なプラスチック食器との一番の違いは「材料」です。
iiwan は、トウモロコシ等のデンプンや糖を原料に化学的な工程を経て製造されたバイオマスプラスチック(「ポリ乳酸」)でできています。原料となる植物は毎年収穫することができるため、地球にも人にも優しい素材です。
すでに販売開始から10年以上が経過していますが、子どものセンシティブな肌への接触において、アレルギーなどのトラブルもなく良好で安定しています。そして、植物由来でありながらも耐熱温度が100℃以上で食洗器や電子レンジの温めにも対応しています。
他の特徴として、iiwan はカラーバリエーションがありますが、後から色を塗るコーティングはやらず、原材料に着色をして金型に流して作っています。塗装がはげて口に入ってしまう心配がありません。
また、子どもの安全の為にどこをなめても口をケガしないよう、職人が手作業で最後の仕上げを行っています。
Q.iiwan(いいわん)製作の過程やそれまでの苦労話があれば教えてください
最初は、洋菓子向けのプリンカップを生産しました。新宿の伊勢丹でも販売されて一部の有識者には高く評価されたものの、長期的な販売にはつながりませんでした。「環境にやさしい」ということだけでは事業にはならないことを痛感しました。
また、ポリ乳酸の素材説明をするのに20分もかかると話しに飽きられてしまい、伝わらないことも多く大変苦労しました。
そこで、自然食品を取り扱うお店やこだわりのセレクトショップなど iiwan のコンセプトに近い方々へご紹介して、共感しご理解いただける方を通して広めていくことにしました。
Q.iiwan(いいわん)の今後の展望について教えてください
食器としては、赤ちゃん向けから小学校高学年向け、また親子で使えるような食器を出していきたいですね。
食べることと寝ることは大事ということで、ベビー布団も手掛けています。 赤ちゃんがぐっすり眠れることを重視して作っています。赤ちゃんの背中(Cカーブ)に沿って置けるマットになっており、熱がこもらず、中材は水洗いもできて清潔に保つことができます。また、持ち運びが出来るので親子で川の字になって寝ることもできます。
Q.今後の東三河の食や農に対してどのような未来を期待していますか?
食器は安全・安心に使えても、食べ物が安全でなければ意味がありません。
東三河でも完全有機や無農薬で栽培された農作物を作られている凄い人達がいます。
ここからが東三河の出番だと思います。ますます食は重要になってくると思います。
値段は高くても体に良いものを使い、食べられるような風土になるといいと思います。
第7回ものづくり日本大賞 内閣総理大臣賞受賞報告(新城市役所)
左から美和敬二社長、美和敬弘副社長(受賞者)、穂積元市長、美和敬一取締役
トピック「実は私は…こんな人!」
敬弘さん
若いころはサッカーでしたが、最近はアウトドアグッズを集めたりしています。でも、実は emCAMPUS FOOD で食事をするのが好きで、週末にまちなか図書館に立ち寄りながら定期的に通っています。
敬一さん
私も月に一度は emCAMPUS FOOD に食事をしに行っています。
食べ歩きが好きで、南知多にもよく行きます。豊浜の魚ひろばがおすすめです。