負動産と挑戦者を結び豊川市を活性化 ~プロジェクト会員活動レポート⑤~
「負動産」という言葉をご存じでしょうか?これは、財産的な価値がない、または売却が困難な不動産を指します。
今回ご紹介する『ta5naka(たなか)』さんは、この「負動産」を地域の活性化のために使えないかと考えました。2024年7月20日にemCAMPUS STUDIOで開催された『まちなかアイデアソン~豊橋の課題に向き合うアイデアをつくろう~』に参加したのをきっかけに、プロジェクト会員に登録された ta5nakaさん。emCAMPUS STUDIOを拠点に活動された3ヶ月間のレポートをお届けします!
「負動産」から始まる地域活性化への挑戦
豊川市出身で名古屋市在住の ta5nakaさん。ご実家の一部が、うまく活用できておらず、「負動産」になってしまいました。
一方、名古屋市で子育てを経験した際、移動図書館など、空きスペースを有効活用する事例を目にしたta5nakaさんは、空地への可能性を感じていたそうです。
参考:名古屋市自動車図書館
名古屋市の地域資源に助けられてきた自身の経験から、「市民が気軽に集い、楽しくシェアし合える3rdプレイスを豊川市にも!」との思いを抱き、このプロジェクトを開始されました。
持続可能なまちづくりを目指すDAOの力
名古屋市と豊川市を行き来する中で、継続的かつ持続可能な運営を目指すために ta5nakaさんが注目したのが「DAO(分散型自立組織)」です。
DAOの主な特長としては、以下のことが挙げられます。
- 貢献がダイレクトに反映され、コミュニティへの愛着が生まれる
- 公正で透明性が高く、信頼を得やすい
- 特定の個人や団体に依存せず運営できる
地方創生と親和性の高いDAOを用いることで、負動産を活用した新しいコミュニティ運営の実現を目指します。
ta5nakaさんは現在、豊川市のためのDAO、『とよかわdadeつながるDAO』を構想中です。
★ 過去に emCAMPUS STUDIO で開催されたDAOイベントはこちら
情報発信と現場参加で得た学び
プロジェクト会員として ta5nakaさんがまず始めたのは、活動の可視化と仲間集めを目的にした情報発信です。
noteを活用し、プロジェクトの進捗や思いを綴る記事を、定期的に投稿しました。
★ta5nakaさんのnoteはこちら
また3ヶ月の間、まちづくりイベントにも積極的に参加し、同じ志を持つ人々とも交流されました。特に『ばらばら』という、豊橋市の大学生や社会人によるまちづくり団体が開催している『Cleanup&Coffee Club@豊橋』というイベントは、理想のコミュニティ形成において学びの多い場となったようです。
小さな一歩から始める『みるかん』プロジェクト
『とよかわdadeつながるDAO』が負動産を活用する上で、まずは気軽に参加できる仕組みとして ta5nakaさんが考案されたのが『みるかん』というプロジェクト。負動産に看板を設置し、地域の魅力やおすすめ、とっておき情報を掲載して共有することで、見知らぬ人同士の学び合いや交流を促進するというものです。
12月10日の成果発表会では、具体的な『みるかん』の特徴や運営方法も紹介されました。
将来的にはDAOなどのWeb3技術を活用し、参加者に報酬を還元する仕組みも視野に入れているとのことです。
地域の未来を創る、次の一歩
プロジェクト会員としての活動は3ヶ月で区切りとなりますが、ta5nakaさんの取り組みはこれからもますます進んでいきます!
成果発表会では、次の自身のステップとして ta5nakaさんは以下の2つを挙げました。
- 自身のスキルアップ
社会教育士やまちづくりコーディネーター養成講座を受講し、知識とつながりを深める。 - 仲間の募集
プロジェクトを共に進める仲間を探し、さらなる地域活性化を目指す。
一人では実現が難しいこの挑戦。興味を持たれた方はぜひ ta5nakaさんの活動に参加してみてください!地方創生の新しい可能性を切り開く ta5nakaさんの歩みに注目です。