まちづくりの現場に触れる一夜 ― 南栄町協議会を訪ねるスピンオフ企画レポート ―
まちなかアイデアソンの前日である2025年11月7日(金)、参加者向けのスピンオフ企画として、南栄町協議会を訪問しました。
アイデアを考える前に、実際にまちづくりが行われている現場に足を運び、「まちの課題に向き合うとはどういうことか?」を体感することを目的とした企画です。
机上で課題を整理するだけでは見えてこない、暮らしや商い、人と人との関係性。
「まちを知る」ことから始める、そんな時間となりました。
南栄町協議会とは
南栄町協議会は、豊橋市南栄町エリアを拠点に、地域に根ざしたまちづくりを進めている団体です。
南栄地区の個人・法人事業者、自治会、教育機関、金融機関、鉄道会社などが連携し、行政の協力も得ながら、地域の“あるべき姿”を考え、エリアマネジメントの手法によって「もっと働きやすく、もっと住みやすい」まちの実現を目指しています。2024年1月に設立されました。
★南栄町協議会のサイトはこちらからご覧いただけます
再開発や大きな計画だけでなく、日々の暮らしや商いの積み重ねからまちを形づくっていく。
南栄町協議会の取り組みからは、「まちづくりは特別なことではない」というメッセージが伝わってきます。
主体となる住民や事業者が日常を大切にし、その関係性を育み続けていることこそが、南栄町の大きな特徴です。

南栄のまちづくりを「聞く」
当日は、南栄町協議会 理事 副代表の白井 紀充さんより、これまでの取り組みや、まちづくりに対する考え方についてお話を伺いました。
現在は、南栄駅前の人流データ解析にも取り組んでいるとのこと。
どんな活動も、まずは自分たちの手づくりで始める——そんな南栄らしい姿勢や、試行錯誤のプロセスも含めて率直に共有していただきました。
参加者からは多くの質問が寄せられ、単なる事例紹介にとどまらない、対話の深まる時間となりました。


南栄のグルメを味わう
今回のスピンオフ企画では、南栄のグルメも大きな楽しみのひとつでした。
南栄町協議会が発足当初に初めて実施した企画が、その名も「南栄を食べ尽くす」。テイクアウトができるお店が多いという地域特性を活かした、なんとも魅力あふれる企画です。
当日は、南栄の味に触れるのが初めてという参加者がほとんど。
地域で親しまれてきた料理を囲みながら、自然と会話が生まれ、場の空気も一層やわらぎました。
食を通してまちを知ること。
それもまた、南栄町協議会が大切にしている要素のひとつです。


夜のまち歩き
「南栄を食べ尽くす」は、まち歩きとセットになった企画です。
当日も、食事のあとに夜の南栄を歩くまち歩きへ出かけました。
昼間とは違う表情を見せるまち並みや、静かな通りの雰囲気。
参加者それぞれが、新たな視点や気づきを得ている様子が印象的でした。
「この時間帯だからこそ見えることがある」
そんな声も聞かれ、まちを多面的に捉える視点が育まれていきました。


おわりに
今回のスピンオフ企画は、まちなかアイデアソンへの理解を深めるだけでなく、参加者一人ひとりがまちづくりを自分ごととして考えるきっかけになったはずです。
emCAMPUS STUDIOでは、今後もこうした「現場に触れる」機会を大切にしながら、学びと実践をつなぐ場をつくっていきます。
南栄町協議会の皆さま、貴重なお話と温かいおもてなしを、本当にありがとうございました。
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