産学連携セミナー『スマート農業の可能性』が開催されました！
emCAMPUS STUDIO では emCAMPUS のコンセプト、「食・健康・学び」をテーマに掲げた企画を提供しています。
産学連携セミナーでは、豊橋技術科学大学と連携し、アカデミックな視点とイノベーションやスタートアップの視点の双方を織り交ぜ、産学連携による社会課題解決に向けた取り組みを学びます。
★第1回emCAMPUS STUDIO産学連携セミナーの記事はこちら
★第2回emCAMPUS STUDIO産学連携セミナーの記事はこちら
IT活用でひらく農業の未来
2022年12月16日（金）、第3回となる emCAMPUS STUDIO 産学連携セミナーを開催しました。
今回のテーマは「農業×IT」。豊橋技術科学大学 先端農業・バイオリサーチセンターの高山センター長とJA西三河のきゅうり部会に所属する生産者の下村堅二さんをお招きし、最先端の農業技術の研究と実践について議論を深めました。
「未来のカタチ×農業」
最初は豊橋技術科学大学の高山先生が登壇し、先端農業・バイオリサーチセンターの取り組み紹介をした後、自身の専門分野について話題を展開しました。
先端農業・バイオリサーチセンターで取り組んでいる各種リカレント教育、農業人材の育成プログラムの紹介があった後、現代の農業が抱えている課題や解決の糸口について触れられました。
豊橋技術科学大学の研究領域とも繋げながら、小・中規模のハウス栽培に活路を見いだせないか、という話がありました。豊橋技術科学大学のAI、センサー技術を活かして、植物の生育状況を適切にモニタリングし、高い生産性を実現する手法について説明されました。
最後に、農業生産の現場で使える生体情報の計測技術を探求し、安定生産や人手不足の解決に繋げたり、AIと連携させることで、十分な学習データを蓄積し、精度を高めたりできるだろう、と展望が示されました。そのような未来に向かって豊橋技術科学大学では、産官学連携によるプロジェクトをいくつも手掛けています。これからの発展にますます期待が高まります。
▶ 豊橋技術科学大学 先端農業・バイオリサーチセンター 公式web
JA西三河 きゅうり農家の取り組み
続いて登壇した下村堅二さんは、JA西三河に所属するきゅうり農家の方です。
JA西三河は西尾市に拠点を置く農業協同組合です。
下村さんはきゅうり部会に所属し、他の農家さんと共に様々な取り組みを進めてきました。
きゅうり部会では、オランダの施設園芸の技術を学び、環境制御についての考えを深めるとともに、部会で『あぐりログ』を導入し、環境測定を開始しました。植物の生育に必要な温度、湿度、CO₂濃度を測定し、インターネットによる通信でデータを蓄積することで、モニタリングを行いました。産地全体でデータ活用のルール作りをするとともに、生産力の向上のための勉強会を行いました。
最近では、令和元年度スマート農業実証プロジェクトにも取り組み、データの自動取得・リアルタイムモニタリング、データ分析・収量予測・人員配置の最適化、労働時間の削減、養液栽培導入による経営効果などを検証した成果が紹介されました。
この他にも、きゅうりのオリジナルキャラクターを活用したLINEスタンプ、絵文字のリリース、Twitter、Instagramの活用といった広報活動への取り組みも紹介されました。
参加者の声
- ここまで農業が急速に発展しているとは知らなかった
- 自社のサービスを再考するきっかけになりました
- スマート農業の現状を知ることが出来て良かった
- 施設農業の様々な取り組みについて学ぶことができた
- スマート農業におけるエネルギーの考え方（トリジェネレーション、ソーラーシェアリングなど）について知りたくなりました
- 具体的な事例に基づいた内容で非常に面白かったですし、分かりやすかった
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