『で、豊橋で、女性のキャリア形成どうすんの?-豊橋出身キャリア女性が語る大事な話-』開催!
若い女性の流出が止まらない、典型的地方都市の豊橋市。
そんな豊橋が、一体どうすれば女性に選んでもらえるまちになるのか。
8月24日(水)、豊橋出身の女性パネラー陣による本音トークイベント『で、豊橋で、女性のキャリア形成どうすんの?-豊橋出身キャリア女性が語る大事な話-』が、emCAMPUS STUDIO にて開催されました。
パネラーは恋愛・就活ライターのトイアンナさん、マーケティング・ディレクターの中野直子さん、弁護士の中川彩子さんの3名です。
皆さん豊橋出身で、首都圏に行ったり戻ってきたりしながら、それぞれのキャリアを積んできた方々です。豊橋を出たり入ったりして感じた本音を、赤裸々に話してくださいました。
その一部をご紹介します。
東三河では、若い女性が毎年700人も流出していた!?
イベントでは最初に、主催者の村井裕一郎さん(糀屋三左衛門29代当主・株式会社ビオック代表取締役)より、豊橋市や東三河地区の現状について紹介がされました。
実は15~30歳の女性が、東三河全体で毎年約700人も流出している、ということをご存じでしたでしょうか?
その主な原因は大学進学。「自宅から通学したい」という一部の人は豊橋に残り、「やりたいことがある」という多くの人は出て行ってしまうとのこと。就職で戻ってきてくれればいいのですが、多くはそのまま東三河以外で就職してしまうのだそうです。
男性の流出ももちろんあるのですが、女性の方がその数が顕著。理由としては、豊橋には製造業などの比較的男性向けの職種が多いということ。男性は就職のために戻って来ることができるけど、女性は選べる職種が少ない。その結果、豊橋に住む女性で大卒以上の方は30%ほどしかいないのだそうです。
一方で、豊橋の良いところとして挙げられたのは、物価が安いということ。また豊橋に住む女性は結婚が比較的早めのためか、1家族ごとの子どもが多いということ。
その結果か、結婚後も働いている女性は多いのですが、フルタイムで働いている女性は少ない、ということも豊橋の特徴として挙げられました。
豊橋ができる対策とは?
豊橋の課題について、パネラーのお三方からは以下のような意見が挙げられました。
夫の転勤をきっかけに豊橋へ戻られた中野さんは、仕事面から
- 仕事において、成果ではなく人柄の方がフォーカスされがち
- 「ジョブ型」ではなく「メンバーシップ型」の雇用になりがち
という点。
3児の母である中川さんは、教育面から
- 子どもの教育に課金(投資)できる場所、機会がない
- 内申点が取れないが学力は高い子や、校風に合わない子の高校の選択肢がない
- スペシャリスト(全国で闘う能力)を育てる土壌がない
という点が指摘されました。
そして3人の中で唯一、現在も都内在住者であるトイアンナさんからは
- 大卒の仕事が少ない
という指摘が。
それに対し中野さんからは、「本当は大卒が必要な仕事はたくさんあるのに、その職種が必要なことに気付いていない会社が多い。どの会社も、まずは異物をいっぱい入れてみて、合わなかったら出せばいい」という意見もありました。
中川さんからは「管理職になりたい女性が少ない」ことも問題だと指摘されました。
豊橋ができる対策として挙げられたのは以下の2つ。
- スキル特化型人材や中途採用を増やす
- 採用の際は募集要項に、具体的にその仕事で得られる経験を記す(言語化する)
豊橋にある企業の皆さん、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?
市民一人ひとりがでできることは?
次に豊橋に住んでいる「人」についての課題。
豊橋市民についての感想として、中野さんからは
- 優しい人が多く、争いごとを好まないため、自分軸で考えることができない
- お客様ではなく、社内を見て仕事をしている
- 反応が薄くてレスポンスがない
という点。
中川さんからは
- 地元への愛情・愛着が深いため、同調圧力が強い
という点が指摘されました。
それに対しての具体的なアドバイスとして
- 周りの目を気にしない鈍感力を持つ
- 新卒後5~10年は豊橋の外で働き、何らかの自分の専門性を身に着ける
ということなどが挙がりました。
大切なのは何をすべきかではなく、何をしたいか
最後に、トイアンナさんより「一生かけてやれる、苦痛のない仕事、呼吸のようにやれる仕事を見つけてほしい」というメッセージが来場者に送られました。
まずはイベントに参加された女性の皆さん一人ひとりが、自分の本当にしたいことを見つけ、そのためのスキルを磨き、豊橋で活躍する女性のロールモデルになっていく。その姿を見ることで、次の若い世代の女性たちが、豊橋で活躍する将来の自分の姿をイメージすることができる。
それが繋がっていくことで、自然と豊橋全体の女性の流出が減り、多くの女性が活躍できるまちになっていくのではないでしょうか。
emCAMPUS STUDIO
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