農家×クリエイターで広げる地域の魅力―― JAひまわり佐藤光さん

伴走支援プロジェクトレポート②

プロジェクト概要

【プロジェクト名】
農家×クリエイターマッチング事業

【取り組み内容】
JAひまわりの佐藤 光さんが取り組む「農家とクリエイターのマッチング事業」をテーマに、東三河地域の農家とクリエイターをつなぐ新たなサービスづくりを目指し、サーラグループでは現在、プロジェクトの伴走支援を進めています。

本プロジェクトは、農家とクリエイターをつなぎ、農産物の魅力を分かりやすく伝える手段を増やすとともに、その効果を検証する取り組みです。多様化する消費者の情報収集行動の中で、地域農産物の魅力が適切に伝わる環境づくりを目指しています。

前回の記事では、佐藤さんの想いと、これから描くビジョンをご紹介しました。
第2回となる今回は、農家や生産団体へのヒアリングを通して見えてきた現場の課題や、サービスモデル検証の進捗についてレポートします。

打ち合わせの合間の、ちょっとした一コマ

佐藤さんから、豊川産の「大葉のり」をいただきました。
大葉の香りが広がるご飯のお供で、地域ならではの一品です。

また、打ち合わせを行ったJAひまわり総合出荷センターの「集い」ルームでは、アウトドアブランド「Snow Peak」の椅子が使用されており、開放的でリラックスした雰囲気の中で話が進みました。

ヒアリングから見えてきた課題

佐藤さんはこれまでに、生産者団体や個人農家など、計13件のヒアリングを実施しました。ヒアリングを通じて見えてきたのは、農家によって情報発信に対する温度感や課題が大きく異なるという点です。

個人農家の場合、
・既存顧客への販売(直売所や対面販売)が中心
・広告宣伝費をほとんどかけていない
・SNSやPRを強化する緊急性を感じていない
といったケースが多く、当初想定していた「SNSインフルエンサーを活用した販促」と必ずしもマッチしないケースも見えてきました。
一方で、生産者団体へのヒアリングでは、別のニーズが浮かび上がりました。

生産者団体には「ブランド化・情報発信」へのニーズあり?!

生産団体では、単発のイベントやPRよりも、中長期的なブランドづくりや情報発信への関心が高い傾向がありました。
取り組みについても、「プロに任せて効果を出したい」外注型と、「クリエイターと協働しながら自分たちでも発信できるようになりたい」内製化型といった大きく2つのタイプが見られました。

ただし、ヒアリングでは「効果が出るならプロに任せたい」という声も多く、クリエイターによる専門的な情報発信やプロモーションへの期待も感じられました。

また、個人農家とは異なり、生産者団体では販売対策費などの予算を活用できる可能性があり、取り組みを進めやすい環境がある点も特徴です。
こうした背景から、生産者団体を対象とした取り組みの可能性も見えてきました。

サービスモデルの転換

ヒアリング結果を踏まえ、本プロジェクトではサービスモデルの見直しを行いました。

当初は「クリエイターとのマッチングを通じた個人農家の直売支援」を中心としたモデルを想定していましたが、現在は「生産者団体の販促支援」「流通(ス―パーなど)と連携したプロモーション」も含めた、より柔軟なモデルへと検討を進めています。

農家だけでなく、流通や小売も巻き込むことで、地域農産物の魅力をより多くの消費者に届ける仕組みづくりを目指します。

流通を巻き込んだ実証実験も検討中

現在は、具体的な実証実験(PoC)の検討も進めています。
例えば、生産者団体を対象とした取り組みとして、スーパーでの特売企画と連動し、クリエイターやインフルエンサーが商品や店舗を紹介するプロモーションを実施する案が検討されています。

このような取り組みが実現すれば、
・店舗での販売促進
・流通との関係強化
・地域農産物の認知向上
などにつながる可能性があります。

また個人農家向けについても、EC販売や直販に積極的な生産者など、ターゲットを絞った形で引き続きヒアリングや実証実験を進めていく予定です。

地域から新しい仕組みを生み出す挑戦

今回のヒアリングを通じて、農業の現場が抱える課題や可能性がより具体的に見えてきました。

今後は、「流通や小売を巻き込んだプロモーションの検討」「個人農家との実証実験の実施」などを進めていきます。地域の農業とクリエイターが新しい形でつながることで、どのような価値が生まれるのか。

次回は6月ごろ、本プロジェクトの中間発表の様子をお届けする予定です。
引き続きご注目ください!

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